こんにちは、本澤です!
今回は素材の経年変化についてお話したいと思います。
木や石のような天然の素材は、特に経年による色や形の変化は大きく、良くも悪くもその繰り返しで見え方が徐々に変わったりもしますが、僕はそういった変化は結構好きで、お店の愛着ポイントのひとつだと思っています。
例えば木を例に出すと、変色の幅が大きいで有名な「アメリカンブラックチェリー」
アンティーク家具でもよく見られ、ほんのりと赤みを含んだ色が特徴の人気の品種です。
名前にはしっかりブラックとありますが、最初の方は全然黒くなく、むしろ綺麗な桃色の優しい色をもつ品種です。
では、なぜブラックチェリーなんて、戦隊モノの隠し玉みたいな全然優しくない名前になっちゃったのか、、
実はそれこそ経年変化をしていく上で、本来の木の色の中にうっすら黒色が発色してくるからなのです。
最初の方は優しい木目と桃色が特徴で、それこそナチュラルって風合いのやつですが、時間が経つとしっかり存在を主張してくる訳です。
こういった現象は木では珍しくなく、まあ僕たち人間も同じで、その空間に馴染んでいくと、本来の姿が徐々に見えてくるって訳ですね。
ちなみに左が経年変化前、右が経年変化後のチェリーの姿。
全然違うけど、なんとなくチェリーのイメージって右の感じですよね。
こんな感じで、経年変化のおかげで、良い風合いを見せてくれるものもありますし、なかなか良いものじゃないですか?
あくまでこれは素材の変化ですが
人気のビストロなんかいくと床のタイルは欠けているし
壁には誰かの落書きやイラストが描かれていたりするのを目にします
それも僕は空間の経年変化のひとつで、そういうのを見ると、お客さんに愛されている良い店だな〜と感じます。
もし似ている店があっても、実際には使い方も使われ方も違うので、変化もそれぞれなのは当たり前。
そこにはそれぞれの独自性があって、汚れや傷があっても、それはそのお店の味だと思っています。
汚れや傷なんかも、それぞれまた癖があったりして、それを見るとこれまでの店の歴史を感じちゃったりするマニアックな思考の僕ですが、そういう視点でを見てみると、空間の楽しみ方が増えるかもしれません。
まずは行きつけのカフェでも酒場でも良いので試してみてください。
意外と楽しかったりしますよ!
では、次回の記事は谷口マンよろしく〜!